あいつがオレを好きだといったとき
そういって泣いたとき

オレは
どこまでそれを信じていたのだろう

…悲しい

受け止めることができないことが
悲しい

なんてぎこちない文章だ
何度もかきなおしたんだろうな
感情的な部分はけずって
そつなく
礼儀正しく

背を向けて遠ざかる足音がする文面だ
ぼく…
こわかった…
ぼくだけくさい…
イアンは違う…

だから…
誘った…
あんなずるいいいかたで…

ボクノトコマデ堕チテコレナイダロ

苦しい…
自分がずるいことが…
ウソつきだってことが…
いろんなことが…

好きな人に
ぼくが腐ってることを話すのが苦しい
ウソだ!
客観的だと?
オレはおまえの客観的な話なんかききたくもない

おまえはごまかしてる
味覚を感じないように
キスを感じないように
セックスを感じないように
痛みを感じないように
ごまかしてる
いやな記憶なのに
どうして彼はその苦痛を繰り返すんでしょう

何度も同じ暴力に身をさらす
なぜでしょう

それが好きなわけではありません
傷です

傷のついたレコードが何度も同じところを
歌い続けるでしょう
あれですよ

人間はレコードじゃない
そうです
でも
傷ついたことを
何度も繰り返すことがあるんです
いやなのに
つらいのに
気づかずに

なんのために?
わたしにもわかりません

それこそ素人にはわかりません
あなたには無理ですよ
専門家にまかせなさい
でなければ
あなたまでダメになってしまう
ねえ
もうぼくに構うのよしなよ

ぼくは変だから

好きっていうのは
ウソじゃないけど

ぼくに好かれてもソンだよ

ぼくは…
すぐあなたの甘いのにつけこんで
あなたを利用しようとするんだ


******************************
独り者さんへ
5000Hit入場おめでとうございます。「玉井さん」まで読んでいただけて私は光栄です。あれは、フィクションです。淋しかったり、殺伐としているのは私の心の中かと思われます。でも、現実も近いのでは、、、と思われます。
猫の「おぅ!」が好きです。ほんとなんか上手いですよね。ことばつかい が。
「プラネテス」という漫画があって、自分も含めて全部宇宙なんだ、というドラッギーなシーンがありますが、私も昔からそう思っていました。加えて、内宇宙=外宇宙とか。ただ、宇宙規模でいろいろ考えると、宇宙は大きくて、真っ暗すぎて(宇宙のはしにいけばいくほど密度は薄くなるのです)逆に孤独が襲ってくるんです。視界の半分を星が覆ったら気が狂いそうになるし。あれ、なんだかよくわからない文だ。


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いつのまにか5000Hitになりました。
ありがとうございます。
これからもよろしくお願いしますね。
どんどん好きになって
最後には
きっと全部
告白してしまう

きっと
全部
いいたくなってしまう

こわい
そうなるのが

告白して

あなたを
失うのが
やめて

やめて

あれこれぼくに構うのは
ぼくの傷の手当をするのは
やさしげな言葉をかけるのは

入ってくるな
ぼくの内側に入ってくるな

うるさい
うるさい
うるさい
オレは彼を愛しているのか?
それならどうして
オレはすこしも幸福じゃないんだ?

嵐のようにおしよせてくる
この混乱 このいらだち
これが愛だなんて?
これが?
この苦痛が?
彼を
ぼくの…
ぼくの混乱に巻き込むことはないじゃないか

彼が心配しているのに甘えて
まるで共犯者のように
彼を利用することはないじゃないか
やめるの?

こわくなった?

できないだろ!

できないだろ!
あんたにはやれないだろ!

ぼくのとこまで
堕ちてこれないだろ!
へえ じゃあ
あんたは知ってるの?

自分がウソつきだってことを

自分自身にさえ見事にウソをついて
世界を都合よくつくりかえる偽善者だってことを!
知っていても知らないでいる振りはできるんですよ
気のせいだ
そんなはずはない
とずっと思っていればできるんです

不安の中を逃げまどう
“否認”という病理に沈まないで
自分自身を救済してください

あなたはあなたから逃げられない
もし彼が知れば

彼の目
あの瞳が私を哀れむ

あのくちびるが
わたしをさげすむ

夢にもおもってないだろうに

あの川岸で泣いている私を見たときから
なにかと語りかけてくれた彼の

なにも知らないでいた彼の
まなざしを
私は 失う

彼が知れば
いま 対等なこの足場を失う

言葉にならない
私の中のなにかを
私は確実に失う

どうして彼に見せることができる?
できない―
できない!
きみの感じているその感覚

きみの持ち続けているその絶望には
いまだ名前がないんだ

誰もその名を知らないんだ
その絶望の名を

きみは喪失し続ける
その喪失にも
名前がないんだ

歴史は敗者の苦痛に名前を与えない
その絶望に近い名は
死だ
剥落していく
あの壁に

剥落していくあの壁に

また死体を塗り込めなければ

もっと厚く
漆喰で
もっと

もっと
あいつの愛が 
殺していく
ぼくの死体を

ばれないように
塗りかためてしまわなければ
ぼくがどんなに頼んでも!
拒否しても!
あがいても!
逃れようとしても―
息を止めても

あいつを止められなかったのだろうか…

ぼくの意志とはかかわりなく
ぼくの意志などまだ生まれていないかのように
ぼくの意志など存在しないかのように


ぼくが感じたのは苦痛ではない
ぼくは泣いていたが涙ではない
悲鳴ではない あえぎではない
口をふさがれていたぼくの毛穴のすべてから
しみ出たものは汗ではない
悲しみではない
それは
深く
底のない
絶望だ


ぼくはそれを見た
それが生まれた場所を見た

形のない
色のない
臭いのない
名前もない それは

ぼくの中のどこかに存在している
落ちないしみのように


******************************
独り者さんへ
黒澤映画についての文章
とても言葉が冴えているなあと思いました。
というか、独り者さんは言葉がおもしろいなあとおもって、お気に入りに入れさせていただきました。今後も楽しみにしてます。
投げ首は基本的に私が目に付いた文章を載せていく自分の為のネタ帳なので、私の表現ではありません。たまに自分のも載せますが。ネタもとは秘密メモに載せています。
ただ、やっぱり冴えたネタをつらねていくのもそれなりにたいへんなのですよ。
あたしのおなかの中には子供がいる―
そう言ってしまうことは簡単だ

そう言ってしまえば
それでまた新しい生活がはじまっていくことになるのだろうか?

そしてあたしは
その生活とかいうもののなかで
子供を産み
白髪を増やし
そしてそれから死ぬのだろうか?

それならば
ここにあるこの時間
静かに音もなく
月の光がすべってゆき
虫が哭き
黙って言葉も交わさずに
二人でいるこの時間は
何だというのだろうか?

これすら
あたしたちは
愛と名付けなければいけないのだろうか?

なぜ
このまま二人でいることはできないのだろうか?

人生の全て汚いもの醜いものはみな
愛というものからはじまってゆくというのに…

お栄ひとりがたり

2002年4月16日
人間はたったひとりでも
それほど淋しくはないものである

よく目を見開けば
そこに 季節 が流れているからである

今は秋―

この秋に合わせて生きていけばよいのだ―
とお栄は思った

冬にはまた冬の生き方があろう
それはまたその時に考えればよいこと―
降る雪が 凍てつく枯枝が
その時の生き方をしずかに教えてくれよう

そこに何のさみしいことがあろう

友達もなく伴侶もない
しかし
そこに季節が流れているのだ
誰もいないのではない

自分がいる…
とお栄は思った―
ハミガキの電動ハブラシのCMだったと思いますが、
歯磨き後、ある液体をつけたら歯垢の磨き残しのところが赤くなる…
というのがあったじゃないですか。
あの感覚でいうとね、
あの液を最後に彼女にかけたときに
どこも赤くならないというのがいいんです。
だから、最初に粉を振ってやってみたらいいんです。
全身にまぶして
一度愛撫したところは粉がとれていくけれど、
触らなかったところは粉が残る。
なんや、お前、同じとこばっか愛撫してるやんか
ということがわかるでしょう(笑)。
愛情があるのなら、可能な限り全身を一応まんべんなく愛撫するのが正しいです。
後で、ああ、コイツここなんや…というのがわかりますし。

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