キスの生活

2002年5月24日
意味のないキスがしたい
君は?
笑う目で話しかける
その気持ち

着替えた後の君
僕から抱きしめても

意味のないキスがしたい
静かに
醒めた目で恋の香り
確かめてた

無邪気な君の夢
話さないままで

僕の目に映る君は
素顔のまま

君と今空に似てる
ふたりの顔
ふたり今目を閉じてる
キスしてる

智の魔術師の生活

2002年5月23日
柔らかい指で 暖かい手で
ゆっくり揺らして ゆっくり指切りをした
壊れそうな程 美しい日の
ending ending 僕は憶えている

雪がそっと僕を包む 僕はだんだん眠たくなる
広い宇宙の点と線を僕はだんだんつなげてゆく

そして毛布のように 捻れ曲がってできた
でっかいcosmos factoryで
溢れ出す愛を 持て余す愛を
load it load it
胸一杯載せて
月の夜に僕は歩くだろう
砂浜で降る雪を見るだろう

そしてそっとクイズを出す
悪魔が現れるのを待つ
長い宇宙の瞬間を僕はぼんやり待ちつづけてる

そしてそっとクイズを出す
悪魔が現れるのを待つ
長い宇宙の瞬間を僕はイライラ待ちつづけている

そしてそっとクイズを出す 
僕は僕の僕だけのために
そしてずっと前から僕らここにいたのだと思う

雪はそっと僕を包む
僕はだんだん目が醒えいく
どうすることもできず僕はただ昇りつづけている

笑い声だけが響く
渦を巻いて昇り続ける
美しい涙さえ次から次へ食い尽くしていく

雪はそっと僕を包む
僕はだんだん目が醒えてく
広い宇宙の点と線をいつまでもつなぎつづけている
その人間というのが不思議なイキモノ
殺し合い騙し合い奪い合い
おなじ心のもう一方で
愛して信じて与え合う
どちらが本当なのだろう?

退屈しのぎの戯れに、ふと創りだした生命が
あれよというまに枝をはり
かくまで複雑怪奇な感情を持ち、走り出し
手に負えなくなるだろうことを予言して
あっぱれ全能の大神は
見えない鎖を張り巡らせて、一人残らず 我らを繋いだ
運命という名の舞台に

何も知らずに人は笑う
光と影を交互にくぐり
定めの道を定めと知らず
歩き 踊り 振り返り

それでも人と生まれたからには
みどりの風を身に纏い
威風堂々
生きてみよう
祈り 闘い 愛し合おう

すべて運命か大神よ
退屈しのぎのきまぐれに
むかし全能の貴方が決めた

それでも人と生まれたからには
みどりの風を身に纏い
威風堂々
生きてみよう
祈り 闘い 愛し合おう

ひとりきりの生活

2002年5月21日
楽しいことなら何でもやりたい
笑える場所ならどこへでも行く
哀しい人とは会いたくもない
涙の言葉で濡れたくはない

青空 あの日の
青空 ひとりきり

何かを大切にしていたいけど
身体でもないし心でもない
きらめくような想い出でもない
ましてや我が身の明日でもない

浮き雲 ぽっかり
浮き雲 ひとりきり

仲良しこよしは何だか怪しい
夕焼けこやけはそれより淋しい
ひとりで見るのが儚い夢なら
ふたりで見るのは退屈テレビ

星屑 夜空は
星屑 ひとりきり

楽しいことなら何でもやりたい
笑える場所ならどこへでも行く
哀しい人とは会いたくもない
涙の言葉で濡れたくはない

青空 あの日の
青空 ひとりきり
******************************
狂さん
 目から鱗の関西弁日記。とにもかくにもお気に入りにさせていただきました。視点も面白い。これから楽しみが増えました。

夢の生活

2002年5月20日
君だけ永遠 こころに誓うよ

眠れぬまま朝が来たよ
ミルク色に包まれてる君の寝顔が
あどけなくて いじらしくて
指の先でまるい頬そっとつついた

夢の中で恋するひと
どんなに僕が君のこと
思ってるか知らない

ああ このまま目をさまさず 静けさに抱かれて
ああ このまま時を止めて いつまでも


白い月は西の空に
帰りそびれ照れたように首をかしげて
僕はまるでみとれていた
青い風が君の髪ふっと揺らすよ

ああ このまま目をさまさず ときめきに浮かんで
ああ このまま時を越えて どこまでも

君だけ永遠 こころに誓うよ
君だけ永遠 ねえ 夢見る人

愛の生活

2002年5月19日
あれは二月の寒い冬 やっと十四になった頃
窓にちらちら雪が降り 部屋はひえびえ暗かった

愛と云うのじゃないけれど 私は抱かれてみたかった

あれは五月の雨の夜 今日で十五と云う時に
安い指輪を贈られて 花を一輪かざられて

愛と云うのじゃないけれど 私は捧げてみたかった

あれは八月暑い夜 すねて十九を越えた頃
細いナイフを光らせて にくい男を待っていた

愛と云うのじゃないけれど 私は捨てられつらかった

そしてこうして暗い夜 年も忘れた今日のこと
街にゆらゆら灯りつき みんな祈りをするときに

懺悔の値打ちも無いけれど 私は話してみたかった

100%求めない

2002年5月18日
愛してるって どんなふうに

どんなふうに愛しあっても
愛しあえないものがこんなときにはあるね

気持ちかもしれない からだかもしれない

信じてるって どんなふうに

どんなふうに信じあっても
信じあえないなにかこんなときにはあるね

わたしかもしれない あなたかもしれない

いけない夜に ふたりで逢う
残された愉しみ 罪に微笑んでる
遠い声 遠いキス
眠らないで 目覚めないで

わかってるって どんなふうに

どんなふうにわかりあっても
わかりあえないことがこんなときにはあるね

こころかもしれない ことばかもしれない

いとおしいほど 壊したくなる
手のひらにつつんで 汗ばむその手前
遠い炎 遠い森
眠らないで 目覚めないで

光を消して 指でたどろう
やわらかな暗闇 魚たちと遊ぶ
遠い空 遠い夢
眠らないで 目覚めないで
あいつが いなくなったせいで
胸の かたち ぺしゃんこだよ

頬杖 わかりにくい恋に
ふせた 睫毛 淡い影

いやね
角砂糖かと思ったのに
真四角のガラス

白く
光るのよ 透かしてみると
きれいなの

こころの 裏を抱いていてね
好きと きらい どちらでも

いちばん 痛い ファジィな 痛み
どうしてか 言えばよかったのかな
いちばん 痛い ファジィな 痛み
こんなとき なんて言うのかしらと
アルトのつぶやき

あいつの 夢は見たくないよ
雨が 降れば よかったのに

そうね
あいまいだから気にかかるの
無表情なぶん

手と手
指と指 困らせるのに
つめたいの

涙じゃなくて ファジィな 痛み
どうしてか 言えばよかったのかな
いちばん 痛い ファジィな 痛み
こんなとき なんて言うのかしらと
アルトのつぶやき

そうなの そしてそうじゃないの
違うの べつに違わないの

奇蹟のような世界

2002年5月16日
薔薇輝石や雪のエッセンスを集めて
ひかりけだかくかがやきながら
その清麗なサファイア風の惑星を
溶かそうとするあけがたのそら
わたくしは何を挨拶し
なにを贈ればいいのだろう
さっきはみちは渚をつたい
星はあやしく澄みわたり
波もねむたくゆれていたとき
過冷な天の水そこで
青い合図をいくたびいくつも投げていた
(ところがあいつはまん円なもんで
リングもあれば月も七っつもっている
第一あんなものいきてもいないし
まあ行って見ろごそごそだぞ)と
誰かが仮に言ったとしても
ぼくがあいつを恋するために
このうつくしいあけがたのそらを
変な顔してみていることは変わらない
変わらないどこかそんなことなど言われると
いよいよぼくはどうしていいかわからなくなる
……雪をかぶったはいびゃくしんと
  百の岬がいま明ける
  万葉風の青海原よ……
あの清らかなサファイア風の惑星が
おまえの鴇いろした眩盤に
ひかりたえだえとけかかるとき
わたくしは何を挨拶し
なにをちかえばいいんだろう
僕らが言えなかったから
祈りだけが残ってる
言えなかった 言葉

人のゲームっておかしいよね
ひっかいても、塗りつぶしても
それはおんなじモノにすぎない

僕らがみつけられなかったから
かくさなくちゃならない
言えなかった 言葉

痛いよね
愚者の行進みたいだ
愛は汚したり、独占しようとしてみたり
おっかけたりすれば、逃げてしまう

僕らが作れなかったから
壊さなくちゃならない
言えなかった 言葉

たまに、僕らは間違いを犯す
暗やみ、混乱
それが支払う代償

一人になって
自分自身に問いかける
言えなかった 言葉

多分いつか、僕らはうまくやれる
その日までは
長い長い夜が続く

僕らが言えなかったから
祈りだけが残ってる
言えなかった 言葉
私たちの魂
たった一回だけでも、
弦のごとくに、
幸福のあまり震えて響きをたてるなら、
このただ一つの生起を条件づけるためには、
全永遠が必要であったのであり―
また全永遠は、
私たちが然りと断言するこのたった一つの瞬間において、
認可され、
救済され、
是認され、
肯定されていたのである。
ファルス(道化)とは、
人間の全てを、全的に、一つ残さず肯定しようとするものである。
凡そ人間の現実に関する限りは、
空想であれ、夢であれ、死であれ、怒りであれ、矛盾であれ、トンチンカンであれ、ムニャムニャであれ、
何から何まで肯定しようとするものである。
ファルスとは、
否定をも肯定し、肯定をも肯定し、さらに又肯定し、
結局人間に関する限りの全てを永遠に永劫に永久に肯定肯定肯定して止むまいとするものである。
諦めを肯定し、溜息を肯定し、何言ってやんでいを肯定し、と言ったもんだよを肯定し―
つまり全的に人間存在を肯定しようとすることは、
結局、途方もない混沌を、途方もない矛盾の玉を、グイとばかりに呑みほすことになるのだが、
しかし決して矛盾を解決することにはならない、
人間のありのままの混沌を永遠に肯定しつづけて止まない所の根気の程を、
呆れ果てたる根気の程を、
白熱し、一人熱狂して持ちつづけるだけのことである。

へんとへんをあつめて
もっとへんにしましょ
へんなへんな宇宙がタイヘンだ・だ・だ

この広い宇宙はたまらなくフシギね
デタラメな事件が当たり前のように起きる
それでも驚いたりしてはいけない
落ち着いて話しあいましょ

ちょっとちょっと なによなによ
なにかへんだわ

ちょっとちょっと なによなによ
どうもすこしへんね

へんでなけりゃ楽しくない
すましていたんじゃ当たり前すぎる

へんとへんをあつめて
もっとへんにしましょ
へんなへんな宇宙はタイヘンだ・だ・だ

へんになれば楽しくなる
心が弾けて夜空へ飛び出す

へんとへんをあつめて
もっとへんにしましょ
へんなへんな宇宙はタイヘンだ・だ・だ!
「きみ・・・きみは変だよ!
 きみには人格にどっか欠陥があるんだよ!
 きみは、人の温かい親切や好意に感謝できない人間なんだよ!」


そうなんだ
たぶん ぼくは
一人で 
きりきり舞いして
人の顔色をうかがって疲れて
自分の足場をさぐるのに必死で
とても
とても
親切に値しないんだ

無償の親切というのはこの世にはないんだ

ああ
ぼくは
もっともっと
わがままになりたい
五つの駄々っ子のように
世話され
与えられ
そして決して見返りは求められない
感謝知らずの男になりたい
真夏の雨の様に
18、19が蒸発したけど
このぼくらは
今ならば大人だろうか

君が自分の少年の時代しか愛せないように君を愛した
その気高さが君を孤独にしても
清潔な気持ち 失くさないでね

君が自分の少年の時代しか愛せないように君を愛した
いつでもそれが最後のキスのように
哀しさがこもる君が愛しい

宝物のような

2002年5月8日
野球場の真上だけ
夜空(そら)が明るいね
そっと開くアルバムの中の
夏の日みたいに

17のままならいいのにね
いつまでもみんな・・・
ホームで言ったね
あの日が最後の少年の夏さ

恥辱さや悔しさが
日々の出来事で
誰も僕を振り向かない街で
夢さえ見ないけど

長距離電車が着くターミナル
あの頃の僕に似ている少年を見ると
でも 声をかけたくなるよ

負けないで
ガムばって

17のままならいいのにね
永遠にみんな・・・
おんなじ夏服着ても
帰れない夏の日がある


やってしまへやってしまへ
酒を呑みたいために尤もらしい波瀾を起こすやつも
じぶんだけで面白いことをしつくして
人生が砂っ原だなんていふにせ教師も
いつでもきょろきょろひとと自分とくらべるやつらも
そいつらみんなをびしゃびしゃに叩きつけて
その中から卑怯な鬼どもを追い払へ
それらをみんな魚や豚につかせてしまへ
はがねを鍛へるやうに新しい時代は新しい人間を鍛へる
紺いろした山地の稜をも砕け
銀河をつかって発電所もつくれ
親にもまた子供が
―必要なんだ

生け贄として?

そうかもしれない
子供は親の神への供物であり
親の人生の供養として存在するんだ

(サクリファイス・・・
 ふっとそういう言葉が降りてきた)

そして
親の親のそのまた親も
誰かの子供であり
生け贄だったんだ

「わたしは決して
 両親みたいにはならない
 世界一美しい家庭をつくろう
 わたしはそれをわたしに誓う!」

その誓いは悲鳴のように聞こえる…


わからない!
誰かを愛すると
その愛がぼくを支配する

誰かに愛されると
その愛が服従を強いる

わからない
どうやって
愛を信じればいいんだ?


子供を親に育てさせちゃいけないんだ

だって
親って子供を愛と暴力で支配するじゃないか
そして 子供は暴力を学んでしまうんだ

親の感情にひきずられ支配され
呪いをかけられてしまうんだ

子供って無力だろ?
生物としては未熟児でなにもできない
親に依存して育つしかない
そして
親自身がかかえてるトラウマを
そっくり子供はおしつけられるんだ
呪いのようなもんだろ?

親は子供にとって人間じゃない
神だよ!

その神が教えるんだ
愛も
暴力も
苦痛も


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