しかしある日、突然、全てが変わってしまった。
ぼくは飛ぶことができなくなり、
ぼくの生活は劇的に変化したのである。
ある日、ぼくは飛んでいたのに、
次の瞬間、不意に飛べなくなったのだ。
ぼくがそれまで知っていことは、もはやそこにはなく、
ぼくの前にあるのはまったく未知の世界だ。
何かが壊れたのなら、それは修理しなければならない。
そこで、ぼくはすぐさま自分自身の壊れた部分のチェックを始めた。
ぼくは一度だけではなく、二度も三度も、
くりかえしチェックした。
しかし何も壊れたり、なくなっている部分はない。
治療したり、修理する部分は、どこにも見つけられなかった。
最初は何か外側が壊れているのだろうかとぼくは考えた。
しかし、そうではなかった。
そこでぼくは考えた。
外部ではなく、ひょっとして内面に問題があるかもしれない、と。
飛ぶための信条や本性が失われたのかも。
そして、結局、ぼくは、自分の内面が壊れたとの結論に達した。
仲間はなぜ飛ばないのかと質問した。
ぼくはまだ自分で十分に納得できないでいる事実を
ありのまま伝えるかわりに、
手の込んだいいわけをでっちあげた。
そして時がたつにつれて、
ぼくのいいわけは独創的になっていった。

こうして、ぼくだけの旅が始まったのである。
ぼくはね、
可能性というのは魔性のものだと思います。
例えば、もう少し頑張れば一軒家を買えるとしたら、
その可能性を追わずにいらるのは難しい。
その結果、家族は重荷を背負ってしまう。
可能性がない方が幸せかもしれない。

みんなそろそろ
それぞれがどういう一人ひとりなのかを振り返る時期
なんじゃないか。
何ができるのかではなく、何ができないかを考える、
それを数えていくと、自分の輪郭が確かめられる。
身長も変えられない。容姿もこの程度、
親も選べない、知力も体力もそうですよね。
性格もそう。
僕は正義をあくまで貫いたりできない(笑)
自分の限界を知った上で生きるその安らぎは
大切なものなんじゃないかな。
ぼくだって、まだまだ、可能性なぞ追いませんとは言えない。ただ、自分の可能性の定義は出来ることより、出来ないことにあるような気がする。
私は、今まで取り立ててやりたいこともなく生きてきて、
この先いいことなんてあるのかなんて、
そんな風に思っていました。
たかが29なのに、もう29だなんて、
そんな風に思うようになっていました。
自分のことを必要としてくれる場所が、
どこかにあるのではないかって思うんですが、
それがどこなのか分からずにいたんです。
でも、それは待ってるだけではダメなんじゃないかって、
そう思うようになりました。
自分から飛び込んでいかないと見つからないんじゃないかって、
もう29ではなくて、まだ29。
そう思うようになってきました。
遅いのかも知れませんが。
しぶとく生きていく(働く)中で。
しぶとく生きていく(働く)ことで見つけられたらって、そう思います。
おかあさん
かつておかあさんから生命をもらった
このカラダは
いまや腐ってしまいました

何も成さないうちに
腐ってしまいました

ごめんなさい
ごめんなさい───

死を謳え

2002年7月2日
─今日も血を吐く・・・
私は瀕死のエッセイスト
書くべきエッセイが見つからない
家の中のエッセイは書き尽くしたようだ
仕方なく外へ出かける
すでに公園はエッセイを捜す人でいっぱいだ
植え込みの中や
滑り台の裏
昔はこの公園もいろんなエッセイでいっぱいだった
「やった!エッセイを見つけたぞ!
 これなら5000字は書けるぞ!!
 前後編にだって分けられる!」
嫉妬深い目が注がれる。

─ゴホゴホ
「もう7年以上になりますけどね
 それはそれは大きなエッセイで
 400字づめで30枚でも
 とても書ききれなかった
 ああ…あのエッセイをあなたにも
 読んで欲しかったなあ…

 それは美しくて深くて
 誰が読んでも
 [大切なこと]と思えるエッセイだったんです」

 「・・・・・・・・・・・・・
  あなたもエッセイ探しは病の身にこたえるでしょう」

いやいや、病気のおかげでずいぶんいろいろなエッセイを書かせてもらいましたよ


その日日暮れまでかかって見つけたエッセイは
花壇のすみにうずくまっていた
小さなエッセイだった

アジサイと家族の不和といった
ありきたりのエッセイで
ペラ2,3枚がやっとだった

だが無垢な目をしている。

─そうだ
世の中なんて
[大切なこと]なんてひとつもない
でも、
[捨てていい]こともひとつもないのだろう

愛の自爆装置

2002年7月1日
なぜ孤独にみんな慣れていくの?
愛の自爆装置は動き出した

遠く離れた星またひとつ
解き明かされていく宇宙
そんなことよりもっと近くについて
考えたいの 愛の不思議について!

あふれる甘さで
わからずやは誰?

わからずやのおりこうさんが
愛することに理屈をつけました
そして危ない装置は造られた
ヒステリックな我が儘の罰で
大好きなあの娘とはもう
キスもできないんだよ


たったひとことで
いっしゅんのうちにして
さよならできるわ
そう
ボタンをおした


「まずは君と僕から始めよう」
「ん─、愛を
「一体化させるんだ」
「したいなあ」

なぜ孤独にみんな慣れていくの?
愛の自爆装置は動き出した

溺れる人魚

2002年6月30日
コトバを無くしてしまった
見つからないの
さよなら
私の恋人

溺れる人魚たちは歩く足が欲しさに
まわりを忘れるほど

知っているわ
たくさんの川が集まるところよ
深い深い海の泡に変わる最期の時

私は泣いてる
分かっているのに


彼女の愛は深くて透明な川
あなたの海へと注ぐ

真珠の涙で輝きだしたら
右手を私の右手のうえに
重ねてよ

ずっと云えないで
あなたの好きな空気になった
とても 軽い 存在の中
水は潤いだした

私 おろかね
分かっているのに
祈りの声で
私は泣いてる

私を泡に変える
その蒼さ!その結果─

この身のうえにある全ての罪を
とうめいな川に戻して魔法をかけて
忘れてしまえ!

私が私でなくなったその日
快楽の海は優しく包んで


巡回するサテライト

2002年6月29日
涙の味もこの胸に馴染んで
いつしか穏やかな波がさらうよ
乾いた風を素肌に受けながら
口笛吹く君はあの空の色


あの日のふたりのシルエット
地上に焼き付いたふたりのエナジー
交わす言葉もなく
互いのオーラ感じていた

眠れぬ夜にあなたの横顔
この世のどの造形(カタチ)よりも
惹かれるよ
この手で触れると壊しそうで
僕は部屋をすぐ駈け出した

あなたにお別れを
僕があなたを傷つける前に
あなたにお別れを
あなたが僕をとりこむ前に


あなたと僕をつないでるサテライト
今夜と明日を一緒に感じてる
あなたの呼吸が静かになるのを
ここから僕はずっと感じ続ける
地平線ギリギリまでの星空に
願いを込めて僕は今叫ぶよ

蜜月の素敵な錯覚

2002年6月28日
今までしてきた悪いことだけで
僕が明日有名になっても
どうってことないぜ
まるで気にしない
君が僕を知ってる

誰かが僕の邪魔をしても
きっと君はいいこと思いつく
何でもないことで
僕を笑わせる
君が僕を知ってる

何から何まで
君が分かっていてくれる
僕のこと全て
分かっていてくれる

離ればなれになんかなれないさ

コーヒーを僕にいれておくれよ
ふたりのこの部屋の中で
ぼくらはここにいる
灯りを暗くして
君が僕を知ってる

何から何まで
君が分かっていてくれる
僕のこと全て
分かっていてくれる
上から下まで全部
分かっていてくれる
僕のこと全て
分かっていてくれる

恋なんて

2002年6月27日
僕のために 電話は鳴らないでおくれ
僕のために 朝は来ないでおくれ

僕は疲れてるのさ
僕は疲れてるのさ

僕に必要な眠りを
眠らせておくれ
僕の大事な眠りを
邪魔しないでおくれ

僕は疲れてるのさ
僕は疲れてるのさ

君が僕をどんなに愛していたって
僕の欠伸を止めることはできないさ


夢も見たくない
しあわせなんかいらない
恋もしたくない
お金なんかいらない
僕に必要な眠りを
眠らせておくれ

ふわあああああふ
催眠術─
ねえ、きみ
何か新しいことでも思いついたら
電話してくれ
催眠術─
ねえ、きみ
何か新しいことでも思いついたら
電話してくれ

きみの空っぽはなんて魅力的なんだろ
ラブレターだってまだ書きかけじゃない
何もすることがない娘なんて
だけど
きみにとっちゃあの娘は意味があるんだろ
きみをいろいろ手こずらせる
僕は海岸でサイレン、いや魔女の声を聞いた
彼女を信じるか、もしくは今すぐ別れるか
どちらかを選べ

催眠術─
「僕以外の男となら思い切り愉しんでいるくせに
 なぜ僕じゃいけないんだ」

「僕に何か大切なこと言い忘れてるんじゃないか」

催眠術─
「僕以外の男となら思い切り愉しんでるくせに
 なぜ僕じゃいけないんだ」

きみの空っぽはなんて魅力的なんだろ
ラブレターだってまだ書きかけのまま
何もすることがない娘なんて
だけど
きみにとっちゃあの娘は意味があるんだろ
きみをいろいろ手こずらせる

通りを歩いていると
どこからかサイレン、いや魔女の声が聞こえる
彼女を信じるか、もしくは今すぐ別れるか
どちらかを選べ

きみの瞳の中
きみの心の扉は閉ざされる
きみの瞳の中
きみの心はロックされる
きみの瞳の中
今もきみは内に隠れてしまう

催眠術─
きみを見ていると
天国の存在だって忘れてしまう
きみの空っぽはなんて魅力的なんだろ
ラブレターは書きかけのまま

長ーい事 待ってんの
ずーっと あたし 待ってんの
あんたは すぐだって 言ったじゃない

でも もう ダメ
ハラペコなの
愛しいベイビィ
手に入れなくちゃ!

長ーいこと 電話待ってんの
あそこへ行くことにしたの
ずーっと あたし 待ってんの
「昔懐かしのデリを頂戴」
「スパイスをゲットすんの」
「カレーを早く手に入れて
 あたしの人生変えるのよ!」
「じゃあ いいわ
 じゃあ いいわ
 じゃあ いいわ」

スパイス!!!
もっと辛いやつ頂戴
スパイス!!!
もっと辛いやつ頂戴

ああ今夜は あつい夜になりそう
ブラックライトに照らされて
謳うのよ

早く あなたのもとへ連れてって
デリシャスな炎で あたしを焦がしてよ
お願い

スパイス!!!
もっと辛いやつ頂戴!!
スパイス!!!
もっと辛いやつ頂戴!!

急いで!
急いで!
はやくはやく!!

サンキュー。

私が選んだこと

2002年6月24日
いつの頃からか
たくさんの友達がいます
時には喧嘩したり、笑ったり、
泣いたりできる友達です
深くは話さなくても
何かを感じあえる事が出来るし、
長く会わなくても
ずっと側にいるような

いつの頃からか
私はたくさんの友達を失いました
あの川縁をゆっくりと
流れる風のように
ゆっくりと

そう
私たちはなんでもできるのよ
絶対に
なんでもできるのよ


夢を見た
暗い道を一人で歩いて
ゆらゆら
影ふみながら泣いた
泣いた
誰にも見られないように

真夜中に目が覚めて
哀しくなって
今日、あなたが夢にでてきました
どんな夢だったか覚えていないのですが
とても元気に笑っていたので
もういないなんて、
本当に夢のようです

青い花が揺れてた
5月の雨にそっと濡れて揺れていたの

もういないなんて
会えないなんて

愛の全て
受け止めて
今生きている
いのろう シアワセを
いのろう シアワセを

たくさんありがとう
いろいろな事いったけど
私も毎日でこぼこ生活しています
でも大丈夫
私は、生きています
わたしが選んだから
わたしは選んだから
触らないで
あなたが近づける場所は
決まっているの
これ以上
覗こうとしないで
傷つきたいなら
別だけど

傷つきたいでしょ
傷つきたいでしょ

ならおいで

それとも
初めから
ただ流されるまま
ふたり側にいてみる?

空しさに気づかぬ振り
空しさに気づかぬ振り

悪いけど
そんな時間ないの
他をあたってちょうだい


貪欲なわたし

2002年6月22日
動く動くあなたの心
本当の姿 暴いてみたいよ
あなたの瞳から来る軽い衝撃波
怖いけれど平気

向かい合わせの鏡
向かい合わせの拡がり
黒い陶器に飾った椿のように
書き直した歌詞のように
心が灯した魔法
心が求めた人よ

共犯者のように
遠浅の海
気づかず遠くへ行く

動く動くあなたの心
本当の姿暴いてみたいよ
怖いけれど平気
この世界にいる喜び
心が求めた人よ


かわいいって退屈

2002年6月21日
私のこと
あなたはまだ
誤解している
かもしれないわね

私のこと
あなたはいま
イヤな女だって
思っているんでしょ

そうよ
私は
デタラメで
気まぐれで
生意気で
我が儘で
贅沢で
気取り屋で
嘘つきで
あやふやで
いいかげん

だけど
私は
許されちゃう

それは
私が
かわいいから
僕が暗闇を恐れてるのは
いつか そのまま溶けていきそうだから
ほんの小さな灯りでもいい
僕は輪郭を取り戻す

冷えた指先を温めようと
自分の両手を合わせてみても
僕の悲しみが行き交うだけで
それは祈りの姿に似ていた

幻想とじゃれ合って
時に傷つくのを
あなたは無駄だと笑いますか?
元より この世こそが夢幻だとしたら・・・


人間というものはつまらぬものじゃ
本当に大事なものが何も見えてはおらぬ

己の命も人の命もなぜそう粗末にする

髪の毛一本
爪一枚
己で造ったものは何ひとつなかろうに
手も足も
体を流れる赤い血さえ
自分で造った覚えはなかろうが

我らのこの身はいったい誰が造りたもうたのか?
この身は我らのものであって我らのものでない
我らはこの身に宿るもの

この身を傷つけることがどれほど大きな罪か判らぬか?

我らの体
木々や小石、流れる水に、天覆う星
みな同じものから生まれしものぞ
「私」とは、本当に“私自身”なのか。
某誌は、失われた自分の発見を、
日常の社会的行為を通してでなく、
日常を脱した自然の中で回復しようと謳った。
「私は私」「わたし おんな」と
デパートやファッションメーカーが謳う“私”主張には、
自分の位置や存在の意味の判らなくなった女たちの、
いなおりにも似た臭いがちらつく。
「わたしのまま」の“私”とは一体誰か。
そのことへの問いかけなしに
“私であるから私なのだ”という“あるがまま”の許容は、
その私自身をも蝕むものであることを知らねばならない。
「私」もまた、私になろうとする日々の積み重ねの中からしか生まれない。
あらゆるものの中心になろうとするから、
「自我は、いとわしい」とパスカルは言った。
が、謳われる「私」たちは“私的な”と“個人的な”との区別を失っている。
そこには、いとわしいと思われるほどの自我もなく、
個の意識もない。
社会的に解決すべき事柄が、
私レベルにすりかえられる方式ももまたとみに多くなった。
だが、私次元の問題を社会的レベルの問題にすりかえることはできないし、社会的次元の問題を個人的問題にすりかえることもできない。
その二つの関係が「私」というひとことできわめて曖昧になる。
自分の存在の意味がはっきりしない。
だからもう一度自分に戻りたい。
周囲との遮断によって初めて自分が取り戻される。が、その自分が自分であることを確認する物差しが、同時に“人並み”であることに、多くの“私”たちは気づいていない。


うーん。古い文章のうえに、へたくそな文章なので、実に読みづらい。
言ってることも古い。
はっきり言って、今回はタイトルだけ。
書きたかったの。

間に合うかしら?

2002年6月16日
死ぬ前に
たった一度だけでいい
思いっきり笑ってみたい
好きな人たちに囲まれて
日向に包まれて

私の好きな人たち
みんな笑っている
たわいないお喋り
心地よく続いてる

死ぬ前に
たった一度だけでいい
思いっきり泣かれてみたい
腕を捕まれ、足を捕まれ、
殺されるかと思うほど

私を好きなだれか
すごく叫んでいる
罵詈雑言
さんざめいている

死ぬ前に
たった一度でいい
思いっきり優しくしてみたい
相手に伝わるように
相手の笑顔を眺めるの

私が選んだだれか
私を受け入れてくれている
一瞬の永遠
世界に包まれているのを感じる

たった一度だけでいい
間に合うのかしら
私が死ぬまでに
私が諦めるまでに
私が飽きるまでに

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