2003年4月30日
逆らえぬ感情に従うがいい
それが束の間のものであろうとも
手をとらずにいられぬときは手をとり
目の前のひとの目の中に覗くがいい
哀しみと呼ぶことで一層深まるひとつの謎
生まれ落ちてからこのかたの日々のしこり
そのひとしか憶えていない黄昏の一刻の
闇にとけ込む暗がりにうつるあなた自身を
一人でしかありえぬとしても
私たちの間にはふるえる網が張りめぐらされていて
魂はとらえられてもがく哀れな蝶
だからときとしてみつめあうしかないのだが
どんな行動も封じこめられているその瞬間に
かえって私たちは自由ではないのか
慰めの言葉ひとつ浮かんでこないからこそ
心はもっとも深い水脈へと流れ込み
いつか見知らぬ野に開く花の色に染まって
大気のぬくもりと溶けあうだろう

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