鏡の彼方・貴方

2002年12月27日
ふたつの鏡が向き合い、
音を立てて反射し合った
自分によく似た人に出会ったとき
私はそんな音を立てるだろう

子供も大人も
鏡に映る自分を見るのが好きだ
映されようと夢中になり
自分もまた鏡であることを忘れれば
人は静かな空間を持て余し
虚しさをおぼえる

私は鏡だ

光の届かない場所で動けずにいるものに
手を差し伸べるのではなく
出来る限り近くに自分を置く
そして
同じ景色を見る
痛みは誰かと共感できたなら
気持ちよいものに変わるということを
知っている
哀しみが減るのでも
世界が変わるわけでもないが
私の中で反転された世界は
確かに新しい景色に見えた

誰もが自分に似たものを探している
どんなに自分がキライであろうとも
自分に似たものなら愛せる
尊敬や憧れという感情には愛がない
しかるに
人が一生の中で最も愛すのは
世界で一番似ている人

自分の子供

私は子供だ

正しい道を進んでると信じているから
途中で捨てたもの
諦めたものを
犠牲だなんて思わない

空が目を閉じる

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