奇蹟のような世界

2002年5月16日
薔薇輝石や雪のエッセンスを集めて
ひかりけだかくかがやきながら
その清麗なサファイア風の惑星を
溶かそうとするあけがたのそら
わたくしは何を挨拶し
なにを贈ればいいのだろう
さっきはみちは渚をつたい
星はあやしく澄みわたり
波もねむたくゆれていたとき
過冷な天の水そこで
青い合図をいくたびいくつも投げていた
(ところがあいつはまん円なもんで
リングもあれば月も七っつもっている
第一あんなものいきてもいないし
まあ行って見ろごそごそだぞ)と
誰かが仮に言ったとしても
ぼくがあいつを恋するために
このうつくしいあけがたのそらを
変な顔してみていることは変わらない
変わらないどこかそんなことなど言われると
いよいよぼくはどうしていいかわからなくなる
……雪をかぶったはいびゃくしんと
  百の岬がいま明ける
  万葉風の青海原よ……
あの清らかなサファイア風の惑星が
おまえの鴇いろした眩盤に
ひかりたえだえとけかかるとき
わたくしは何を挨拶し
なにをちかえばいいんだろう

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