小さな戯曲「グリム著白雪姫」Scene6
2001年11月4日魔女に扮した王妃がやってくる。
王妃:そこの仲睦まじいお二人さん。
この林檎はいかがだい?
お前さんたちにぴったりだよ。
なんたって、普通の林檎より重いのさ。
その重さのぶんだけ想いがこもってる。
自分のことが知りたくないかい?
試してみたいと思わないかい?
自分が相手のことをどう想っているのか。
王子:失礼だが、毒味をさせてもらえないか。
お前のような手合いは信用できなくてね。
王妃:そりゃあもう結構ですよ。
気の済むようになさいな。
では、この「想い林檎」を二つに分けて
さあ、こちらをどうぞ、王子。
王子:姫。お先に失礼させていただきますよ。
(食べる)ふむ。大丈夫なようだな。
白雪姫:じゃあ、さっそくいただくわ。
ありがとう、おばあさん。
ふふふ。一体どんな想いがこもっているの
かしらね。
白雪姫は、口にした途端苦しみだす。
驚く王子など一瞥もくれず、白雪姫を満足そうに
見下ろす王妃。
王妃:(高笑い)どんな想い!?
私の積もり積もった怨念だよ!
(空を仰いで)
さあ、鏡!今こそお前に質問しよう!
この世で一番…
王子:お前は王妃だったのか。
おのれこの鬼女め!
王子、剣を抜き、王妃を突き刺す。
恐ろしい形相で手を空にかざしながら血を吐く
王妃の表情がふとやわらぐ。
王妃:お前がグリム…?
王妃:そこの仲睦まじいお二人さん。
この林檎はいかがだい?
お前さんたちにぴったりだよ。
なんたって、普通の林檎より重いのさ。
その重さのぶんだけ想いがこもってる。
自分のことが知りたくないかい?
試してみたいと思わないかい?
自分が相手のことをどう想っているのか。
王子:失礼だが、毒味をさせてもらえないか。
お前のような手合いは信用できなくてね。
王妃:そりゃあもう結構ですよ。
気の済むようになさいな。
では、この「想い林檎」を二つに分けて
さあ、こちらをどうぞ、王子。
王子:姫。お先に失礼させていただきますよ。
(食べる)ふむ。大丈夫なようだな。
白雪姫:じゃあ、さっそくいただくわ。
ありがとう、おばあさん。
ふふふ。一体どんな想いがこもっているの
かしらね。
白雪姫は、口にした途端苦しみだす。
驚く王子など一瞥もくれず、白雪姫を満足そうに
見下ろす王妃。
王妃:(高笑い)どんな想い!?
私の積もり積もった怨念だよ!
(空を仰いで)
さあ、鏡!今こそお前に質問しよう!
この世で一番…
王子:お前は王妃だったのか。
おのれこの鬼女め!
王子、剣を抜き、王妃を突き刺す。
恐ろしい形相で手を空にかざしながら血を吐く
王妃の表情がふとやわらぐ。
王妃:お前がグリム…?
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