SHE SAID,SHE SAID.

2000年12月10日
彼女は言ったんだ。

「死んでるってどんな気分か分かるわ」
「悲しいのってどんな気分か知ってるわ」

そうやって、いつも彼女は僕を
まだ生まれてきてさえいないような気分にさせるんだ。


僕は言った。
「そんなこと、誰が君に考えさせるの?
 だって、それ聞いてると、
 僕は気が狂ったような気がしてくるんだよ。
 そう、いつも君は僕を
 まだ生まれてきてもいないような気分にさせる
 んだ」

彼女は言った。
 私が言ったこと、あなた、全然わかっちゃいない

違う、違う。君が間違ってるんだよ、と僕。
僕が小さかった頃、
すべては正しかった、全ては正しかった。

僕は言った。
たとえ君が知ってるつもりのこと、本当に分かってるんだとしても、
僕は君にさよならをするつもり、そうなんだ。
だって、
いつも君は僕を
生まれてきてもいないような気分にさせるんだもの。

彼女は言ったんだ。

「死んでるってどんな気分か分かるわ」
「悲しいってどんな気分か知ってるわ」
「死んでるってどんな気分か分かるわ」

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